第9巻


31話「ハーフムーン・ラブ」

 MS戦が殆ど無い珍しい回です。っていうか、カンペキにラブラブ話(あ、タイトルからしてそうか)。

 フォン・ブラウン市に停泊中のアーガマを破壊破壊する為、港近くの公園に爆薬を仕掛けに来たサラとカミーユが出くわして…事態は急展開していきます。

 サラはシロッコに身も心もささげると言いつつカミーユに惹かれてるし、カミーユはフォウが忘れられず、ニュータイプの女の子にはみんな反応してしまうし、気持はわからんわけではないけど、このあたりはもう理屈の世界じゃありませんねぇ(汗)。

 カミーユにティターンズでの自分の疎外感を一気にまくし立てるサラ。それを見て同情してしまったのか、カミーユは『同年代の皆がやってること』と、サラにアイスクリームをおごります(こわ〜いファの顔とビビるカミーユが楽しい♪)。しかし、「こんな風に食べるの初めて」というサラってどんな暮らししてたんだろう。全然想像つかないですねえ。それを「貧しい青春」と批評するカミーユの妙に文学的な感性もまた17歳とは思えないですよ(まるでベテラン作家←そりゃカントクがそうですから)。

 そしてここからの展開も楽しいんですね。仲良くアイスを食べた後に、25話でのカツの話を持ち出して、終いには「もう僕の前に姿を現すな。戦場でもだ」「さよなら、サラ」って無茶苦茶なセリフだ、カミーユ。これだけ聞いてるとこの二人恋仲だったのか?と思っちゃうじゃないですか。その去っていくカミーユに何を感じたのか、アーガマを破壊する為に爆弾を取り付けた事を喋ってしまうサラ。この辺のシーンはニュータイプの共感と言うより、まさにラブラブモード全開であります(笑)。

 散々苦労したのに爆弾の解除に失敗したカミーユは、サラにみねうちを食らわせて(この時のセリフ「死なばもろとも」も、なんかすごく古風で意味不明)、アーガマへ連れて行きます(わざわざ負ぶっていくんだよねぇ。マメな子だ)。でも戦闘のドサクサに紛れてサラは脱走、アイスの御礼だけ言って(律儀だ)、彼の前から去っていくのでした。シロッコなんかのところへ戻っていくサラの気持ちが理解できないカミーユは、最後にZのビームライフルを怒りに任せてぶっ放しまくります(エネルギーの無駄遣いはやめよう)。

 この後、カミーユとサラは再び戦場で出会うのですが(44話)、この二人の関係ってホント不思議です。フォウとの『恋』と呼べる関係とも違うし、『友達』と呼ぶには近すぎるような気も。危なっかしくて何をやらかすか分からない女の子をほっとけなくて、つい構ってしまう男の子ってな構図が浮かぶんですが。あ、これも見方によっては恋になりますね。う〜ん。

 そうするとカツをサラと絡ませたと言うのはどういう意図があってのことなのでしょう?サラ、シロッコ、カミーユの三角関係(笑)に割って入る隙なんて無いはずなのに。カツの一方的な思い込みの産物だと解釈は出来ますが、46話(サラの死)までの描き方がどうも中途半端のように見えます。カツの登場回数がどんどん少なくなっていく終盤、何とか存在感を出す為にいろいろ工夫した末かとも考えられますが(カツ本人が自分の存在感を気にしているシーンも後に出てきます←それってスタッフの本音では?)、イマイチ説得力に欠けるような気がしてなりません。お子様の淡い初恋も、こんなハードな世界の中じゃ、存在する事自体無理があるのかも…。


32話「謎のモビルスーツ」

 この32話から34話は、第三勢力アクシズの台頭が主軸に見えますが、本当のメインは、男のぬくもりを求めるレコアの揺れる女心となっています!?(おいおい)今回はアクシズの戦艦、グワダンへの先陣争いとばかりに、戦闘状態に入るアーガマとドゴス・ギアの様子を描いた話です。

 エウーゴのスポンサー代表として乗り込んでいるウォン・リーのマイペースな言動に、アーガマのクルーは振り回されっぱなし。カミーユなんて名前では呼んでもらえず、「おい、ニュータイプ」だもんね(失礼な)。以前にウォンの強烈な修正を受けているカミーユは、彼がちょっと苦手そう。まぁ、誰もマトモに相手したくは無いでしょう(シンタとクムは別かな)。

 一方どこか上の空なレコアは何をしても手につかない様子。戦闘配備中に、好きだった植物の鉢(そういえばレコアの部屋だけ熱帯植物園みたいだったよね)を片付けていたりと、よく分からない行動をとり始めます。その時グレネードランチャーの補助を依頼する為に訪れたシャアとレコアの会話で、初めてこの二人がいくらか男女の関係にあったことが判明(それ以前そういう描写ありましたっけ?)。またちょうどいい事に、カミーユが立ち聞きしてしまうんですな(この作品実にこういうシーンが多い。狭い艦内だからしょうが無いけど、全く油断も隙も無い/汗)。

 結局、ランチャーによるドゴス・ギア攻撃作戦はシロッコのプレッシャーが勝って、致命傷を与える事ができませんでした。レコアはそのシロッコの気配を感じ、自分を見失ってしまいますが、たまたまヤザンに苦戦していたカミーユの援護をする事で一瞬我に返ります。でも、既に彼女はシロッコに取り込まれつつありました。それを見透かされまいと、相変わらず心配してまとわりつくカミーユを睨みつけてしまいます。カミーユって女の気配は感じても男のそれは感じ取れないみたい(笑)。そのへんのちょっとご都合っぽいところがアニメらしくてよろしいかと…(ははは)ま、結局ニュータイプっていっても所詮男の子だもんねぇ。許してあげよっ(萌えの欲目/汗)。


33話「アクシズからの使者」

 エウーゴの代表としてアクシズに共闘を申し入れる為に乗り込んだアーガマのクルー達が、シャアの感情的な行動で大ピンチに陥る話です。ここで初めてかつてのジオン公国復興を目指すアクシズの存在がはっきりし、またそれを率いるハマーン・カーンの本格的な参戦を印象付ける回でもあります。

 アーガマからの使節団は全部で6人。ウォン、ブライト、シャア、アポリー、レコア、カミーユの面々ですが、さっそくファから「何でカミーユが」とチェックが。カミーユによるとブライトの命令だそうですが、本当はシャアの意見でしょう。自分の弟子同様なカミーユに、アクシズを自分の目で見てもらいたいという意図が感じられます(ブライトも彼の可能性を買っているので、反対しなかったものと思われる)。そしてシャアと付き合いの長いアポリーは分かるとして、あと何でレコア?って思ったんですけど。特にこれと言った理由が見当たらないんですよね。これもシャアの推薦?う〜ん…(ご都合、ご都合/汗)

 アクシズは、ジオンを名乗っても可笑しくないくらい時代錯誤な皆さんがおそろいで、ブライトならずとも首を傾げてしまう雰囲気。シャアはともかく他のメンバーはもう驚くばかり。ただ、カミーユはさすがにハマーンのプレッシャーにしっかり気づいてましたね(さすが女性には反応が早い/笑)。

 せっかくの交渉の席だったのですが、シャアは可愛がっていたミネバ・ザビ(故ドズル・ザビの娘)の悲惨な変わり様に怒りを押さえる事が出来ず、ハマーンに詰め寄った為、その場でウォン達共々拘束、監禁されてしまいます。カミーユをボコボコにして(すっげ〜痛そうなんですけど)監視の目を欺き脱走、何とかアーガマへ戻った彼らですが、シロッコのドゴス・ギアからの攻撃に晒される事になります。シャアもあんなに腹立てるなら、アクシズ出る時ミネバさらって地球にでも逃げればよかったのにねぇ。まだまだ若いと言う事でしょうか(そりゃ28歳ならまだ青いとこあるよ/40歳の意見…汗)。

 この後の戦闘はいかにもロボットアニメらしい作戦でかなり個人的には好きなんです。そう、ヤザン&ラムサス&ダンケルの三位一体技「クモの巣」。Zを誘い出してワイヤーに絡めとり電流を流してコックピットの中のパイロットにダメージを与える、というなかなかの悪役ぶりが楽しい。いつもはストーリーに埋もれてしまう戦闘シーンに華やぎを与えてくれるヤザンって、Zには無くてはならないキャラクターですよ。電流攻撃に悲鳴をあげるカミーユ見て喜んだ萌えファンは数知れなかったことでしょうし…(わはははは)。

 後から駆けつけたラーディッシュとエマ達のおかげでこの窮地を脱して、やれやれのアーガマ。留守番のファも、カミーユの無事に喜びを隠せず一直線に彼の胸に飛び込んできます。こうしてると恋人に見えなくも無いけど、やっぱお互いそこまで意識してないのかなぁ。あの年