1984年

テレビアニメ成熟期その4:1982年あれほど隆盛だったスペシャルアニメが83年は3本、そしてこの84年は4本です。でもアニメ全体の本数は変わらない、という事はレギュラー放映のアニメ作品が大幅に増えたと言う事ですね。実際3、4月開始の作品だけでも13本もあります。しかし長期に渡って放映が続いた作品は意外と少なく、1年を越えた作品は「北斗の拳」のみでした。寧ろ打ち切り同然に終了したものが多かったです。特にJ9シリーズで知られる国際映画社は今年製作の作品がヒットせず苦しい年でした。
 作品ジャンルではオリジナル、少年マンガ原作、少女マンガ原作、巨大ロボット、名作等まんべんなくありました。中でも巨大ロボット物はサンライズ作品を中心に、スタジオぴえろなどの新規参入もあったりと活況でした。また、日本の動物園に初めてコアラがやって来た年(うろ覚え/汗)、を記念してかコアラを主人公にした作品「ふしぎなコアラブリンキー」「コアラボーイコッキィ」の2本が放映されました。
 そしてファンの視点から忘れてはならないのがアニメ情報誌分野に、当時飛ぶ鳥を落とす勢いだった角川書店が参入の兆しを見せてきた事。TV情報誌「ザ・テレビジョン」に見開きの「エルガイム」コーナーを連載させて布石を打ち、翌年「ニュータイプ」創刊へとつなげていきました。


<管理人のうろ覚えメモリー>

 いろいろなアニメを見ていたし、相変わらずアニメ誌も毎月(何冊も)買ってたしハマってた作品も結構あったんですが、今思い出すとふしぎと記憶があやふやな年ですね。ストーリーとか殆ど覚えていないし…(その証拠にお勧めコーナーでのストーリー紹介がかなりいいかげんです。すみません…汗)。割と小粒な作品が多かったのもあります。前年の「ボトムズ」で燃えつきちゃってたのかもしれません。キリコに優る萌えキャラはさすがにこの年はなかったですからねえ。

<参考>主な特撮作品「超電子バイオマン」「宇宙刑事シャイダー」(今更ですが、「バイオマン」は戦隊シリーズ初の女性メンバー2人で話題になってましたね)


<お勧めセレクション>
1.重戦機エルガイム(84年2月〜85年2月):富野由悠季監督の巨大ロボットアニメ。主人公ダバ・マイロードとその仲間達が、成り行きからヘビーメタルと呼ばれるロボットを操縦して惑星の支配者と戦うようになる、というのが大まかな(大まか過ぎ…)ストーリーです。キャラクターとメカのデザインを新進気鋭の作家永野護氏(「ファイブスター物語」原作者)が担当し放映前から話題となっていました。物語は「ガンダム」「イデオン」「ダンバイン」等の重厚な作風から一転して、軽いタッチの青春群像を感じさせるスタートでしたが、結局終盤にはいつもの富野氏の作品に見られるドロドロした人間模様になってしまいました。ラスボスは倒したものの、ダバの最愛の少女は洗脳が解けず精神が崩壊したままという救い様のないラストがとても後味悪かったです(これって次作「Zガンダム」への伏線?)。それでも放映中はすっかりハマってて、せっせと下手なイラスト混じりの作品感想日記などつけてましたねえ。だから余計この作品のラストには違う意味で(き、期待してたのに〜)泣けました…。

2.とんがり帽子のメモル(84年3月〜85年3月):病弱で一人ぼっちの少女マリエルの元に現れた、手のひら大のちっちゃな異星人(笑)メモルが彼女の心を癒していくハートフルなアニメ。とにかくメルヘン調のキャラクターデザインに淡い色調の背景が絵本を見ているようでとても可愛かったです。ドラマ序盤でのマリエルのくら〜い表情も印象的(こういうタイプの少女キャラクターは当時珍しかった)。やがてメモルのおかげですっかり元気になったマリエルが寄宿生の学校へ入学する後半部も学園ドラマしていて(定番のいじわるなクラスメートとかカッコ良い男の子とか)、なかなか楽しめました。

3.巨神ゴーグ(84年4月〜9月):日本人の少年田神悠宇が、古代オウストラル文明の遺産(ゴーグという名のロボット)をめぐって敵組織と活劇を繰り広げる冒険要素の強い巨大ロボットアニメです。放映時既に全話の製作が終了していたというまれな作品です。キャやクターデザインや作画だけでなく、ストーリーにも自ら携わった安彦良和氏のこだわりがあちこちに見られます。全体的にはややおとなしくこじんまりした印象を受けましたが、ロボット版「宝島」(アニメの)とも思える少年の成長物語になっていましたね。丁寧な作画はとにかく見ていて安心できました。悠宇役、田中真弓氏の演技もけなげな感じがが強調されていて良かったです。

4.オヨネコぶーにゃん(84年4月〜85年10月):少年ゆでたたまご(これでも氏名)の家に居候する変なネコぶーにゃんの巻き起こすドタバタを描いたギャグアニメ。一にも二にもぶーにゃん役の声優神谷明氏の怪演が見所です。それ見たさにチャンネルを回していたようなものでした。当時神谷氏はまだまだ2枚目もしくは2枚目半の主役脇役の声優といったイメージがあったので(まあキン肉マンなどはありましたが)、主役級でそれを打ち破ったこの作品は忘れられないです。他のキャラクターもベテランさんぞろいでしたよ。

5.超時空騎団サザンクロス(84年4月〜9月):「マクロス」から始まった超時空シリーズ第3弾にして最終作となる巨大ロボットアニメ。謎の異星人の襲来に立ち向かうサザンクロス部隊の隊長である元気のいい少女ジャンヌが主人公です。この作品では、メインキャラクターを3人の女の子にすえたのがアニメ誌でも話題となっていました(現在では珍しくもなんともないのですけどね。あ、それの先駆けか〜)。キャラクターデザインを「イデオン」でブレイクした湖川友謙氏が担当していたのがツボにハマって楽しみに見ていました(でも本編の作画はレベル低くて…涙)。しかし、ストーリーがいろんなロボットアニメから拝借したような感じだったのと、肝心のおもちゃが売れなかったのであえなく半年で打ち切りとなってしまいました。振り返ってみると濫作時代の申し子のような作品でした。


<作品年表> (全41本)
作品タイトル 放映年月日 製作会社 放映キー局 原作
OKAWARI−BOY スターザンS 1984/1/7〜1984/8/25 タツノコプロ フジテレビ タツノコプロ企画室
牧場の少女カトリ 1984/1/8〜1984/12/23 日本アニメーション フジテレビ A・ヌオリワーラ
超攻速ガルビオン 1984/2/3〜1984/6/29 国際映画社 テレビ朝日
重戦機エルガイム 1984/2/4〜1985/2/23 日本サンライズ 名古屋テレビ 富野由悠季、矢立肇
リトル・エル・シドの冒険 1984/2/6〜1984/3/12 日本アニメーション テレビ東京
宗谷物語 1984/2/7〜1984/6/26 国際映画社 テレビ東京
夢戦士ウイングマン 1984/2/7〜1985/2/26 東映動画 テレビ朝日 桂正和
とんがり帽子のメモル 1984/3/3〜1985/3/3 東映動画 テレビ朝日
ルパン三世PARTV 1984/3/3〜1985/9/28 東京ムービー新社 読売テレビ モンキー・パンチ
ビデオ戦士レザリオン 1984/3/4〜1985/2/3 東映(東映動画) TBS 八手三郎
Gu-Guガンモ 1984/3/18〜1985/3/17 東映動画 フジテレビ 細野不二彦
小さな恋のものがたり 1984/3/29 MK TBS みつはしちかこ
オヨネコぶーにゃん 1984/4/3〜1985/10/23 シンエイ動画 テレビ朝日 市川みさこ
巨神ゴーグ 1984/4/5〜1984/9/27 日本サンライズ テレビ東京 安彦良和
らんぽう 1984/4/5〜1984/9/20 NAS(土田プロ) フジテレビ 内崎まさとし
まんがどうして物語 1984/4/7〜1986/3/29 DAXインターナショナル TBS
キン肉マン 決戦!!7人の超人VS宇宙野武士 1984/4/7 東映動画 日本テレビ ゆでたまご
チックンタックン 1984/4/7〜1984/9/28 学研(スタジオぴえろ)) フジテレビ 石森章太郎
ガラスの仮面 1984/4/9〜1984/9/27 エイケン 日本テレビ 美内すずえ
アタッカーYOU! 1984/4/13〜1984/6/21 ナック テレビ東京 小泉志津夫
ゴッドマジンガー 1984/4/15〜1984/9/23 東京ムービー新社 日本テレビ 永井豪
超時空騎団サザンクロス 1984/4/15〜1984/9/30 タツノコプロ MBS
魔法の妖精ペルシャ 1984/7/6〜1985/5/31 スタジオぴえろ 日本テレビ 青沼貴子(原案)
ふしぎなコアラ ブリンキー 1984/7/7〜1984/12/31 日本アニメーション 日本テレビ
銀河パトロールPJ 1984/7/17〜1984/8/22 エイケン フジテレビ A・バリレイ(原案)
バギ 1984/8/19 手塚プロ 日本テレビ 手塚治虫
よろしくメカドック 1984/9/1〜1985/3/30 東映動画 フジテレビ 次原隆二
ナイン完結編 1984/9/5 東宝(グループタック) フジテレビ あだち充
ふたり鷹 1984/9/20〜1985/6/21 国際映画社 フジテレビ 新谷かおる
ドタンバのマナー 1984/10/3〜1987/4/9 エイケン フジテレビ サトウサンペイ
コアラボーイ・コッキィ 1984/10/4〜1985/3/28 博報堂(トップクラフト) テレビ東京
機甲界ガリアン 1984/10/5〜1985/3/29 日本サンライズ 日本テレビ 高橋良輔
超力ロボ ガラット 1984/10/5〜1985/4/5 日本サンライズ 名古屋テレビ 矢立肇
森のトントたち 1984/10/5〜1985/4/5 瑞鷹エンタープライズ フジテレビ 吉田義昭
あした天気になあれ 1984/10/6〜1985/9/27 土田プロ フジテレビ ちばてつや
ギャラクティックパトロール レンズマン 1984/10/6〜1985/8/8 マッドハウス テレビ朝日 E・E・スミス
星銃士ビスマルク 1984/10/7〜1985//9/29 スタジオぴえろ 日本テレビ
キャッツ・アイ(第2シリーズ) 1984/10/8〜1985/7/8 東京ムービー新社 日本テレビ 北条司
タオタオ絵本館 世界動物ばなし 1984/10/9〜1985/4/9 シュンマオ製作委員会 テレビ大阪
世紀末救世主伝説 北斗の拳 1984/10/11〜1987/3/5 東映動画 フジテレビ 武論尊、原哲夫
名探偵ホームズ 1984/11/6〜1985/5/20 東京ムービー新社 テレビ朝日 C・ドイル



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