1980年


アニメ変革期その5:前年に続きスペシャルアニメは14本と多いですね。正に右肩上がり状態。

 東京12ch.が名作、巨大ロボット、キャラクターものと様々なジャンルに挑戦して可能性を試していたように見受けられます。他民放では企画の通り難いちょっと上の年代向けの視聴者をターゲットにした「伝説巨神イデオン」「宇宙戦士バルディオス」のような複雑なストーリーを持った作品を受け入れたりしましたが、結果的には両作とも打ち切り。がこの試みは確かに現在の驚異的な本数に繋がっています(2002年は10月現在でなんと34本!)。
 リメイク作品も数多く、「怪物くん」「鉄腕アトム」「鉄人28号」「あしたのジョー2」が放映されています。「宇宙戦艦ヤマト」はついに3にまでなり、後の劇場版完結編(1983年春公開)をもって一応終了となりました。あの伝統あるフジテレビ日曜7時枠が東映動画のSFアクション路線(「アーサー」はアクションということで…)から、「おじゃまんが山田くん」のファミリー路線へと大転換し、アニメファンを大いにガッカリさせました。マニアックなところでは「ずっこけナイト ドン・デ・ラマンチャ」での金田プロ作画の爆発ぶりが当時アニメ誌でかなり話題になりましたね。あの独特の構図、動きは見た人が忘れられなくなるくらい強烈でした(その後も葦プロ作品中心にブレイク)。


<管理人のうろ覚えメモリー>
 一応受験生でありながら、この年誕生した高校のアニメ研究会に入って、毎日年下の後輩たちと放課後下校時間までアニメについて延々と喋りまくってました。ちょうど「ガンダム」「イデオン」がファンの間で話題になっていた時だったから、みんな激論飛ばしてアツかった〜。そういえば手作りセル画を文化祭で販売したこともあったっけ。初めて出来たアニメファンの仲間だったのがかなり嬉しかったんだろうなと今になって思います(しみじみ)。

<参考>主な特撮作品:「電子戦隊デンジマン」「仮面ライダー(スカイライダー)」(「スカイライダー」の主人公が村上弘明氏というのはとってもよく知られていますね。「デンジマン」は特殊撮影や凝った演出にすっかりシビれて、ヘドリアン女王に笑いながらも結構真面目に見てました。しかしこの戦隊ものが20年以上も続くシリーズになるなんて当時は全然考えられなかったですよ。それと未だに戦隊シリーズと縁が切れてない現在の自分も…ははは)


<お勧めセレクション>
1.ニルスのふしぎな旅(80年1月〜81年3月):児童文学の名作をアニメ化した作品。わんぱく少年ニルスがふとしたはずみからガチョウのモルテンに乗ってガンの群れと共に旅をするうちに思いやりの心を育んでいくというストーリーです。とにかくアニメの作りが丁寧で良いです。お気に入りキャラはがちょうのモルテン。飛べないとバカにするガン達を見返す為に遠いラップランドまで旅をして彼女を見つけるわ、結婚するわ、子宝に恵まれるわと目覚しく成長していきました。その間に相棒ニルスと友情も育んで何時の間にか良いコンビになってて…別れる最終回がわかってただけにもうラスト近くは毎回じ〜んとしてました。声優安原義人氏の声もvv(「ゴーディアン」のダイゴもこの方)。そういえばこの作品、キャスティングが全てハマってて言う事なしだったのもすごい点だと断言しておきましょう。あんなに芸達者なベテラン声優さんばかりのアニメなんて、粗製濫造の現在ではまずありえません…(涙)。

2.ムーの白鯨(80年4月〜9月):超文明が栄える古代ムー大陸に現代から召喚された5人の少年少女達が伝説の白鯨と共に戦うSFアニメ。キャラクターデザインが少々子供っぽ過ぎるうえに平面的で野暮ったい感じだったのがいけなかったのか(←それでもお勧めかい)、ドラマティックなストーリーの割に作品から受ける印象は地味でした。実際ブレイクとまではいきませんでしたが、アニメファンの中では密かに人気がありました。特に双子の姉妹ラ・メールとマ・ドーラの背負った宿命が悲惨で、泣ける!ラスト近く、瀕死のラ・メールと目を負傷したプラトスが燃える飛行艇の中で手に手を取り合うシーンは今でも鮮明に覚えてます(これが言いたかった〜)。どこかでキャラクターデザインをカッコ良く変えてリメイクしてくれないかなあ。

3.伝説巨神イデオン(80年6月〜81年1月):アニメ界の巨匠、富野喜幸氏の「ガンダム」に続くロボットアニメです。当時『哲学するアニメ』と言われたくらい難解な設定やストーリーはどこのアニメ誌でも話題でした(今のアニメを見ると、この程度でしたら並クラスの難しさですよね…時代感じるわ)。謎のエネルギー・イデで動く巨大ロボイデオンと母艦ソロシップをめぐって、二つの惑星が争う物語をメインに、各話ではソロシップに偶然乗り込んだ地球人達が極限状態の中で繰り広げる人間ドラマをきめ細かく描いていました。「ガンダム」では途中挫折したんですが、この作品はツボにハマったらしく富野作品では珍しくリアルタイムで最終話の1つ前まで見てました。なぜ最終話を見なかったかというと、アニメ誌でこの作品が打ち切りになることを知り気落ちした為なのです(もろショック受けてる←打たれ弱いヤツ)。それくらい入れ込んでました。打ち切り後、続きを映画化する声が盛り上がり、当時のガンダム劇場版の客入りが好調だったのも手伝って、1982年に「接触編」[発動編」の2本立て劇場版が公開になりました。やっと物語の続きを見る事ができた!と大喜びした懐かしい思い出が…(「明るいイデオン」キャンペーン、なんてのもありましたね)。
 実は「イデオン」でのツボはノーマルカップリング(汗)。地球人ジョーダン・ベスと敵である異星人バッフ・クランの女性カララ・アジバの恋の行方(って言ってる自分が恥ずい〜)にもうドキドキの毎週でした。二人の間に子供が出来るという結末は当時のTVアニメでは初といってもよく、驚いたなんてものじゃなかった〜。それにしても私、敵同士の恋って設定にすごくそそられるみたいです(気づけば↑も↓もそうだった…汗)。

4.宇宙戦士バルディオス(80年6月〜81年1月):地球征服を目論むガットラーに率いられるS−1星人と地球の防衛組織ブルーフィクサーとの戦いを描いたロボットアニメです。この作品もオモチャ売れ行き不振によって打ち切りの憂き目に遭ってます。マジでロボットはカッコ悪い、キャラクターのコスチュームデザインはダサい(ホントに何とかして欲しかった〜特にブルーフィクサー制服!)等、どう見てもお子様受けしない要素満載でした。
しかし自分はそういうのを全く無視して主人公マリン・レーガンに萌え萌えvv思いっきり可哀相な設定に惹かれ、故塩沢兼人氏の美声に酔いまくり、敵司令官アフィロディアとの微妙な関係ばっかり見てました。きっとそんなキャラ萌えの人が多くいたんでしょう。ファンの声が集まって「イデオン」同様打ち切り後の続きが劇場版として公開されました。が、TV版と異なった声優のキャスティングや実は大したことないストーリー(結構叩かれてたなあ)が不評で映画自体もヒットしませんでした。自分もキャステイングにガッカリして行くのをやめた派(特にアフロディアの声が変わったのには…怒)です。現在では佳作扱いにもならない(サブカル本にも載らない)寂しい存在になってしまって…ああ泣ける。

5.あしたのジョー2(80年10月〜81年8月):1970年に放映された「あしたのジョー」の続編となっています。原作は余りにも有名なボクシング漫画ですね。このパート2では、主人公矢吹ジョーがライバル力石徹の死から立ち直り、再びリングで様々なボクサー達と激しいファイトを繰り広げるストーリーとなっています(伝説となっている原作の「真っ白に燃え尽きた…」ラストに繋がる)。アニメは「エースをねらえ!」「宝島」等の名演出で知られる監督の出崎統氏の個性がいかんなく発揮された男っぽい世界がもうたまらなくいい!闘う男たちを支えるお嬢様、白木葉子の苦悩も物語を盛り上げてくれます(ホセ・メンドーサ戦前の告白は名場面)。前作の時は小学生だったからよくわからなかったんでしょう、この2を見てやっと「ジョー」の奥の深さに目覚めました(原作本を初めて通しで読んだし)。おぼたけし氏歌う主題歌も男の哀愁が漂っててイイ感じですよ〜♪


<作品年表> (全41本)
作品タイトル 放映年月日 製作会社 放映キー局 原作
トム・ソーヤの冒険 1980/1/6〜1980/12/28 日本アニメーション フジテレビ M・トゥエイン
森の陽気な小人達・ベルフィーとリルビット 1980/1/7〜1980/6/30 竜の子プロ 東京12ch.
ニルスのふしぎな旅 1980/1/8〜1981/3/17 学研(スタジオぴえろ) NHK S・ラーゲリョーブ
青い鳥<チルチルミチルの冒険旅行> 1980/1/9〜1980/7/9 オフィス・アカデミー フジテレビ M・メーテルリンク
無敵ロボトライダーG7 1980/2/2〜1981/1/24 日本サンライズ 名古屋テレビ 矢立肇
タイムボカンシリーズ・タイムパトロール隊
オタスケマン
1980/2/2〜1981/1/31 竜の子プロ フジテレビ
のどか森の動物大作戦 1980/2/3 日本アニメーション フジテレビ B・ロルンセン
ふたごのモンチッチ 1980/2/4〜1980/8/1 葦プロ 東京12ch. セキグチ玩具
魔法少女ララベル 1980/2/8〜1981/2/27 東映動画 テレビ朝日 藤原栄子
キャプテン 1980/4/2 エイケン 日本テレビ ちばあきお
宇宙大帝ゴッドシグマ 1980/4/2〜1981/2/25 東映(アカデミー) 東京12ch. 八手三郎
ほえろ!ブンブン 1980/4/2 和光プロ 東京12ch. 村野守美
銀河鉄道999”永遠の旅人エメラルダス” 1980/4/3 東映動画 フジテレビ 松本零士
ムーの白鯨 1980/4/4〜1980/9/26 東京ムービー新社 日本テレビ
スーキャット 1980/4/6〜1981/1/4 ナック 東京12ch.
燃えろアーサー 白馬の王子 1980/4/6〜1980/9/21 東映動画 フジテレビ 御厨さと美
釣りキチ三平 1980/4/7〜1982/6/28 日本アニメーション フジテレビ 矢口高雄
がんばれゴンベ 1980/4/14〜1980/9/30 東京12ch.(土田プロ) 東京12ch. 園山俊二
ずっこけナイト ドン・デ・ラマンチャ 1980/4/15〜1980/9/23 葦プロ 東京12ch. セルバンテス
若草物語 1980/5/3 東映動画 フジテレビ L・M・オルコット
日本昔ばなし・火のくにものがたり 1980/5/5 グループ・タック TBS 川内康範
伝説巨神イデオン 1980/5/8〜1981/1/23 日本サンライズ 東京12ch. 矢立肇、富野喜幸
坊っちゃん 1980/6/13 東京ムービー新社 フジテレビ 夏目漱石
宇宙戦士バルディオス 1980/6/30〜1981/1/25 国際映画社(葦プロ) 東京12ch. 酒井あきよし
がんばれ元気 1980/7/16〜1981/4/6 東映動画 フジテレビ 小山ゆう
マリン・スノーの伝説 1980/8/12 NOW企画 テレビ朝日 松本零士
闇の帝王・吸血鬼ドラキュラ 1980/8/19 東映動画 テレビ朝日 M・ウルフマン、G・コーラ
キャプテン 1980/8/20 エイケン 日本テレビ ちばあきお
フゥムーン 来たるべき世界 1980/8/31 手塚プロ 日本テレビ 手塚治虫
怪物くん 1980/9/2〜1982/9/28 シンエイ動画 テレビ朝日 藤子不二雄
とんでも戦士ムテキング 1980/9/7〜1981/9/27 竜の子プロ フジテレビ タツノコプロ企画室
おじゃまんが山田くん 1980/9/28〜1982/10/10 ヘラルド・エンタープライズ フジテレビ いしいひさいち
鉄腕アトム 1980/10/1〜1981/12/23 手塚プロ 日本テレビ 手塚治虫
銀河鉄道999”君は母のように愛せるか!? 1980/10/2 東映動画 フジテレビ 松本零士
鉄人28号 1980/10/3〜1981/9/2 東京ムービー新社 日本テレビ 横山光輝
ほえろ!ブンブン 1980/10/9〜1981/7/9 和光プロ 村野守美 村野守美
二十四の瞳 1980/10/10 東京ムービー新社 フジテレビ 壷井栄
宇宙戦艦ヤマト3 1980/10/11〜1981/4/4 東京動画 読売テレビ
あしたのジョー2 1980/10/13〜1981/8/31 東京ムービー新社 日本テレビ 高森朝雄、ちばてつや
まんがことわざ事典 1980/11/15〜1982/6/27 東京12ch.(土田プロ) 東京12ch.
ジェレミーの木 1980/12/24 グループ・タック テレビ朝日 イルカ